このくにのかたち(物理)

まちづくりやインフラの観点から日本について考察したい人間の雑記

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【読書録】どこでも誰とでも働ける 12の会社で学んだ "これから"の仕事と転職のルール

 今回読んだ本はこちら.

どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから"の仕事と転職のルール
 

 『どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから”の仕事と転職のルール』

(尾原和啓,2018.4.18初版)

 Prime会員だったのでKindleで無料で読めた.

 

 著者は大学院卒業後,マッキンゼーNTTドコモリクルート,ケイ・ラボラトリー,サイバード,オプト,グーグル,楽天,Fringe81,藤原投資顧問など,全12回の転職を経験している.(新卒でマッキンゼーへ入社っていうのがまず凄い)

 この経験を通して,「どこでも誰とでも働ける」,すなわち,
①どんな職場で働いたとしても,周囲から評価される人材になる
②世界中のどこでも,好きな場所にいながら,気の合う人と巡り会って働ける
の2点について語られる.

 

「どこでも誰とでも働ける」こと,それってつまり普遍性の高い,本質的な働き方ということでは!?と思い手に取った一冊.読んでみたら出てくる出てくる金言の数々.その一部を書き留めておく.

 
 もしあなたが新しい職場に馴染みにくいと感じるとしたら,それは自分で勝手に「壁」をつくっているだけではないでしょうか.その「壁」を壊すのは簡単です.ひたすら相手のためになることをギブし続けること.これさえできれば,本当に「どこでも誰とでも」働けます.Kindlep.214)

 見返りを求めることなく,自分の持っているスキルを惜しげもなく提供する.そうすることで,新しい経験を仕入れ,新しく仕入れた経験からさらに別の価値を提供して,次の経験につなる.自分からギブをすることが,いつの時代も最強の戦略であると語られている.
 最近の自己の働き方を振り返って,反省した.最近は働き方改革の風潮もあって,「自分の割り当てられた仕事をこなせばよい」と,そんな気持ちで仕事をしていた.だがそうではなく,貪欲に,周囲のためになるように仕事をすること,それが周囲から認められるために不可欠なのだと再認識した.


 結局,知識や情報は隠すよりもオープンにしたほうが自分のためにもなり,他の人からも信頼されるから,圧倒的に得なのです.Kindlep.278)

 これは,知識を独占せずに他人にシェアすることが信頼が貯金されるうえ,まわりの人を巻き込んでプロジェクトを進められるという趣旨で語られていたが,アウトプットの話にも通じるのではないかと感じた.日ごろからアウトプットが下手くそだと感じているところなので,適切に情報を発信して周りを巻き込めるようになることの重要性を感じた.

 
 ネット時代にふさわしいのは,とにかくどんどん実行してみて,あとから軌道修正をはかるDCPAです.より正確には,DC→DC→DC→DC→…とドゥとチェックを短期間で何度も繰り返して,とにかく答えを見つけること.求められているのは,できる限り速く(あるいは限られた期間内に)結果を出すことだからです.Kindlep.391)

 PDCAサイクルではPlanに時間がかかりすぎ,変化の激しい時代には対応できない.失敗を前提として,まず行動してみて修正を加えていくほうが答えにたどり着けるというもの.
 わが身を省みると,どうしても普段から一発で完璧にしてしまおうとする癖がある.それがアウトプットの苦手意識にもつながっているのだろう.考えすぎないでまず行動してみること,常に心掛けていきたい.

 

ポイントは相手の期待値を必要以上に上げすぎないことで,時には,あえて期待値を下げることも求められます.Kindle版 p.650)

 エクスペクテーション・マネジメント(期待値管理)というそう.結局,他人からの印象は仕事のしやすさに大きく影響すると感じているところ.自分からのアピールはほどほどにして,いったん相手に値踏みさせた後で,相手の期待値をいい意味で裏切ること.今後意識していきたい.