【雑学】日本酒の基礎知識
はじめに
日本酒っておいしいんですけど,いろんな種類があって,お店でメニューを見ても違いがよくわからなかったり,用語も専門的でなんとなく敷居が高いイメージですよね.
今回はそんな日本酒の基本的な知識を整理してみました.この記事を読めば日本酒を飲むときにもっと楽しめるようになるはずです!
ラベルに書いてある分類について
日本酒のラベルには,所定の要件に該当するものに「吟醸酒」「純米酒」「本醸造酒」などの「特定名称」が表示されています.
特定名称酒は、原料、製造方法等の違いによって8種類に分類されます。なお,これらに分類されないものは「普通酒」となります.
それぞれの違いを見ていきましょう.
純米系/本醸造系(醸造アルコールの使用有無の違い)
純米系と本醸造系の違いは,醸造アルコールの添加があるかどうかの違いです.
純米系
純米系は,使用原料として「米」「米こうじ」のみを用い,「醸造アルコール」を用いていないお酒です.
言い換えれば,「米」だけから作っているお酒です.米の味わいが強く,米の旨味やコクがしっかり感じられます.
本醸造系
本醸造系は,使用原料として「米」「米こうじ」に加え,「醸造アルコール」を用いているお酒です.
また,米は30%以上削り,醸造アルコールの使用量は米の重量の10%以下までと決まっています.なお,精米歩合が60%以下または特別な製法を用いている場合は「特別本醸造酒」となります.
香りは控えめで,キレのある辛口のお酒が多いです.
吟醸酒(精米歩合による違い)
精米歩合が60%以下のお酒を「吟醸酒」,50%以下のお酒を「大吟醸酒」といいます.
精米歩合とは,白米のその玄米に対する重量の割合のこと,つまりどれだけ米を磨いているかを示す値です.精米歩合60%というときには,玄米の表層部を40%削り取ることをいいます.
米の表層部は雑味の原因とされているため,必要のない表層部を削りとるわけです.精米歩合の低い大吟醸酒は,時間と手間のかかっている分,値段が高い傾向にあります.
その他のラベルに書いてある情報
日本酒度
「日本酒度」は,日本酒の中にどれくらい糖分が含まれているかの指標で,一般的にマイナスになればなるほど甘口、プラスになればなるほど辛口とされています。-1.4~1.4が普通,-6.0以上で大甘口,+6.0以上で大辛口といわれています.
しかし,日本酒度だけで日本酒の味が決まるものではなく,あくまで参考程度のようです.
酸度
「酸度」は,文字通り日本酒に含まれる酸の量を表したものです.しかし,酸は日本酒において酸っぱさよりもお酒のキレを生み出すものであるため,酸度が高ければ辛口に、逆に酸度が低いと甘口になります。おおむね0.5~3.0程度の数値をとります.
ただし,これも日本酒度と同様,味の参考程度という位置づけのようです.
香味の4分類
ここまで,ラベルの記載から読み取れることを紹介してきましたが,ラベルの情報から実際の味を知ることは難しく,また単純に甘口/辛口では表現できない味わい深さが日本酒にはあります.
そこで,日本酒の香味を以下の4つに分類する方法が,日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)により考案されています.
出典:日本酒の香味特性別分類(4タイプ)日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI) | 日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)
それぞれの特徴と,代表的な銘柄を紹介します.
薫酒
甘い果実や花のようなフルーティーな香りが特徴.味わいは比較的軽快なものが多い.
爽酒
日本酒としては最も軽快な香味で,すっきりとした飲みやすさが特徴.「淡麗」などと表現されることが多いタイプ.
醇酒
米の酒ならではの旨味やコクを感じさせる香味.「ふくよか」という表現がぴったりのタイプ.
熟酒
黄金色などの色調,ドライフルーツやスパイスに例えられる熟成香,とろりとした飲み口と濃厚な味わいを持った,個性的な日本酒.
何か紹介したかったですが,筆者もあまり飲まないタイプのお酒だったので,今後更新していきたいと思います.
香味別の日本酒の銘柄については,以下のページが詳しかったのでご参考ください.
おわりに
以上,日本酒の基礎知識をまとめました.日本酒は普通に飲んでてもおいしいですが,知識を持っているときっともっと楽しめますよね.日本酒への理解を深めていただければ幸いです.
参考