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都市及び地方計画のまとめ【技術士第一次試験(建設部門)対策】

技術士第一次試験(専門科目:建設)における「都市及び地方計画」の対策用のまとめページです.問題を解くために特に必要な知識に絞って掲載しています.詳細についてはリンク先をご参考ください.随時更新予定.

 

都市計画

都市計画:都市計画制度の概要 - 国土交通省

1.都市計画区域(出題:H29, H28)

都市計画区域

都市計画の対象となる地域のこと.中心市街地を核とし,一体の都市として総合的に整備,開発又は保全すべき区域.都市計画区域を指定すると,都市計画の決定,都市施設の整備,市街地開発事業の施行等を行うことができる.

区域区分(線引き)

市街化区域市街化調整区域との区分を定めること.都市計画区域について無秩序な市街化を防止し,計画的な市街化を図るために必要がある場合に定める.

〇市街化区域
・すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図る地域

〇市街化調整区域
・市街化を抑制すべき区域

 

2.地域地区(出題:H30, H28)

・用途の適正な配分,都市の再生の拠点整備,良好な景観の形成等の目的に応じた土地利用を実現するために設定する地域又は地区
・地域地区には,代表例である用途地域をはじめ,特別用途地区,高度地区,観地区,臨港地区等,多数の種類がある

用途地域

市街化区域の全域に対して指定することになっている.平成29年の「都市緑地法等の一部を改正する法律案」の閣議決定により田園住居地域が加えられ,計13種類となった.
都市計画:土地利用計画制度の概要 - 国土交通省

〇特別用途地区

用途地域を補完する地域地区で,地域の特性にふさわしい土地利用や,環境の保護など,特別の目的の実現を図るために指定される.

 

3.都市施設(出題:H27)

 

交通計画

1.都市交通の調査(出題:H28, H26)

〇パーソントリップ調査

OD調査のうち,人を対象としたもの.交通行動の起終点,目的,利用手段を把握できる.

〇道路交通センサス

正式名称を「全国道路・街路交通情勢調査」と言う.以下の二つに大別される.
 ・一般交通量調査:交通量・旅行速度などの実測
 ・自動車起終点調査:アンケート調査等

〇大都市交通センサス

首都圏,中京圏,近畿圏において,鉄道,バス等の大量公共交通機関の利用実態を調査するもの.昭和35年以来5年ごとに実施している.

国勢調査

日本に住んでいるすべての人および世帯を対象として,国内の人口や世帯の実態を明らかにするため,5年ごとに行われる.従業地又は通学地等を把握することができる.

〇物資流動調査

主に物の動きとそれに関連する貨物自動車の動きを調べるもの.品目別の地域間流動を把握することができる.

 

2.公共交通(出題:H30, H27)

LRT(Light Rail Transit,次世代型路面電車システム)

低床式車両の活用や軌道・電停の改良による乗降の容易性,定時性,速達性,快適性などの面で優れた特徴を有する次世代の軌道系交通システム.
道路:LRT(次世代型路面電車システム)の導入支援 - 国土交通省

〇BRT(Bus Rapid Transitバス高速輸送システム

連接バス,PTPS(公共車両優先システム),バス専用道,バスレーン等を組み合わせることで,速達性・快適性の確保や輸送能力の増大が可能となる高次の機能を備えたバスシステム.
自動車:BRTの導入促進等に関する検討会 - 国土交通省

3.空間平均速度の計算(出題:R1再,H28)

こちらの記事で解説しています.

国土計画

国土計画:国土計画の歩みに関する資料 - 国土交通省

全国総合開発計画等の変遷(出題:H29)

〇1962年:全国総合開発計画全総

・基本目標「地域間の均衡ある発展」

・開発方式「拠点開発構想」:工業の分散

〇1969年:新全国総合開発計画新全総

・基本目標「豊かな環境の創造」

・開発方式「大規模プロジェクト構想」新幹線,高速道路等のネットワークの整備

〇1977年:第三次全国総合開発計画三全総

・基本目標「人間居住の総合的開発の整備」

・開発方式「定住構想」大都市への集中を抑制する一方,地方を振興

〇1987年:第四次全国総合開発計画四全総

・基本目標「多極分散型国土の構築」

・開発方式「交流ネットワーク構想」

〇1998年:21世紀の国土のグランドデザイン

・基本目標「多軸型国土構造形成の基礎づくり」

・開発方式「参加と連携」多様な主体の参加と地域連携による国土づくり

〇2008年:国土形成計画
〇2014年:国土のグランドデザイン2050

 

国土形成計画(出題:H30)

国土総合開発法国土形成計画法への改正(平成17年(2005年))

【背景】

 開発を基調とし量的拡大を指向した国土総合開発計画から,国土の質的向上を図るため利用と保全を重視した計画への転換

【名称,目的の改正】

 【国土形成計画の体系】

  • 「全国計画」と「広域地方計画」の二段階の計画制度から成る
  • 都府県総合開発計画,地方総合開発計画,特定地域総合開発計画は廃止

 

 

参考資料

・ガチンコ技術士学園 浜口智洋「過去問7年分+本年度予想 技術士第一次試験 建設部門対策 ’19年版」,2019.1.1 第1版第1刷

更新履歴

・2020/1/19 ページ作成

・2020/1/21 追記

・2020/1/26 追記

・2020/8/20 空間平均速度の計算について追記